以前、Filco Majestouch MINILA-R Convertibleのキースイッチをspeed軸に交換する記事を書きました。その際は、キースイッチを外す工程は省略していましたので、今回はHoly Pandaスイッチに交換する様子を利用して、そこらへんを詳しく紹介していこうと思います。
前回の記事はこちら↓
今回も使用するキーボードはJIS配列の茶軸です。
※個人で製品の分解を行うと、メーカー保証を受けられなくなるのでご注意ください。
事前準備
キースイッチの交換にあたり、以下のものが必要となります。
・キーボード
・キースイッチ
・プラスドライバー
・トルクスドライバー(T10いじり防止ネジ)
・はんだごて
・はんだ
・はんだ吸取り器(もしくは、はんだ吸取り線)
具体的に今回用意したものは
・キーボード
Filco Majestouch MINILA-R Convertible(茶軸)

・キースイッチ
Holy Panda

・ドライバー類
プラスドライバーは一般的なもので大丈夫ですが、トルクスドライバーは特殊なので用意が必要です。具体的なネジの形状は以下のようになっており、六角形で中心に突起がついているものです。

今回はこちらのドライバーセットを使用しました。
・はんだごて
はんだ付けに用いられる一般的なもので良いと思います。ただし、安物過ぎると温度が上がらなかったり、すぐに故障したりするようなので、今回はレビューの良かったこちらを使用しました。
・はんだ
融点が低めのほうが作業性が良いので、鉛入りのものを使用しました。
・はんだ吸取り器
今回はこちらを使用しました。
分解
キーキャップ外し〜基盤を外す
分解の工程は前回の記事をご参考ください。
この状態まで分解します。

キースイッチを外す
ここから本題のキースイッチのはんだ除去を行います。製品のはんだは鉛フリーはんだを使用しているようで融点が高いため、そのままでははんだ吸い取り器で除去しきれそうにありません①。そこで、まず鉛入りはんだを上から乗せて融点を下げます②。そして、はんだを熱して混ぜながら溶かし、吸い取り器で吸い取ります③。しかし、はんだを完全には除去しきれていないので、再度はんだを乗せます④。そして2回目の吸い取りで完全にはんだを除去でき⑤、裏側からキースイッチを取り外しました⑥。






このような手順で、キースイッチを取り外していき、文字・数字キーを全て外しました。


そして、Holy Pandaスイッチをはめて、はんだ付けをして、組み立て直して完成です。


完成
文字キーのキースイッチをすべて交換し、基盤を端子に接続して動作確認をします。ネジ・ケースを取り付けて完成です。上側ケースは取り付ける前に、ツメの部分をやすりで少し削って、外しやすいようにしておきました。

使い心地は、
・打音がコトコトと非常に気持ちいい、Holy Pandaは中毒的というのが良くわかりました
・キーの戻りも早くストレス無くタイプできる
・そしてやっぱりMINILA-R Convertible最高!キー配列とキーキャップが素晴らしいです
ということで、Holy PandaスイッチのMINILA-R Convertibleが完成しました。これからは気分によって、speed軸のMINILA-R Convertibleと使い分けていこうと思います。
MINILA-R Convertibleのキースイッチ交換という需要の無さそうな内容でしたが、誰かの一助になれれば幸いです。
コメント